
飛蚊症の原因には様々なものがあります。一般的には老化やストレス、日常生活の乱れなどが挙げられます。それではなぜこれらが飛蚊症の要因となるのかを説明しましょう。人の目は外部から差し込んだ光の情報を「網膜」に映し出して結像させています。
しかし自然光には人体に有害な紫外線も含まれています。物を見るということはこの紫外線も同時に浴びるということなのです。紫外線は網膜を通過して目に入ると硝子体中に「活性酸素」を発生させます。この活性酸素が健康な眼組織を形成しているたんぱく質や脂質を酸化させてしまいます。
その結果やがて硝子体は組織が変質してしまい、にごりが生じ、飛蚊症を発生させてしまうのです。若い頃の正常な免疫機能であれば目の中に発生した活性酸素をすぐに分解除去してくれる酵素が分泌されるので、硝子体の劣化を最小限に抑え、飛蚊症を防いでくれます。
しかし加齢によってこの活性酸素をやっつけるときに働く酵素の分泌が抑制されてしまうため、硝子体の劣化は進み、飛蚊症になってしまうのです。しかし目を酷使する機会が増えた現代では免疫機能が低下し、若年層でも飛蚊症を訴える患者数が増えてきています。こういったことが原因で起こる飛蚊症を「生理的飛蚊症」と呼びます。
また外傷や高血圧、動脈硬化症が原因で引き起こされる眼底出血や硝子体そのものからの出血、または眼球に強い刺激を与えた時に起こる網膜はく離など眼科疾患が原因となって飛蚊症を引き起こす場合もあります。このような飛蚊症を病的飛蚊症と呼びます。
現在生理的飛蚊症には完治する治療法はありませんが、病的飛蚊症の場合は原因となっている眼科疾患の治療を行うことで改善されることがあります。